漫画家を志す仲間とともに
過ごす環境が、
私の成長の
糧になっています。
MAGEさん
インドネシア共和国
出身
漫画家を志す仲間とともに
過ごす環境が、
私の成長の
糧になっています。
インドネシア共和国
出身
私は2015年から、コアミックスが運営する「サイレントマンガオーデション コミュニティー(SMAC)」のマスタークラスに参加しています。1年前に日本へのお招きを受け、日本で漫画家として活動することになりました。
インドネシアでは、10年ほど前からすぐれた漫画が多く出てくるようになったと感じています。けれども、まだ漫画家の仕事が成立するほどメジャーなものではないため、コアミックスの招聘を受け、日本で漫画家として活動できればと思いました。
私の決断を家族は喜んでくれましたし、来日前からずっと応援してくれている友人たちもこころよく送り出してくれました。
日本は漫画文化だけでなく、各地の美しい自然、人々の親切さ、公共交通機関の整備などの点で、私がいつも関心をもっている国の一つです。
私は自国にいた頃は、どちらかというと都会での暮らしを好んでいましたが、熊本の阿蘇に来て住み始めたことで、田舎での穏やかな暮らしのよさを知りました。
出身国のインドネシアでは、にぎやかな地域に住んでいたため、漫画の仕事に集中できないことが少なくなかったのですが、静かなアーティストビレッジでは以前よりも仕事に集中できるようになりました。
また、漫画家を志す仲間とともに過ごす環境は、刺激を受けやすく、私にとって新たな気づきや成長の糧になっています。
食事については、アーティストビレッジ内で提供される食事はいつもおいしくて健康的なので、毎日楽しみにしています。
アーティストビレッジの周りには美しい景色が広がっていて、創作につながるアイディアやインスピレーションを受けるのに適した場所です。たとえば、阿蘇の大観峰の壮大な眺めや根子岳の形は、これまで見たことのない風景でした。雪を見たことも、初めての体験です。
起床時間は決めていませんが、だいたい9時前に起きています。時間があるときは、仕事に行く前に運動をしています。仕事が終わるのはだいたい19時で、終わってから他のメンバーと一緒にアーティストビレジの試写室で映画を観たり、ボードゲームをしたりすることもあります。週末はゲームをしたり、近くのスーパーマーケットで買い物をしたりして過ごしています。
コアミックスの漫画雑誌「コミックゼノン」に自分の作品を掲載する、という目標があります。読んだ人が、物語やキャラクターに私が注いだ愛情を感じ取ってもらえる作品を描きたいですね。
また、日本には漫画作品がたくさんあるので、日本語をもっと理解して、おもしろい作品を発見したいです。漫画にはさまざまなスタイル、形態、ジャンルがあるので、それらを探求するのはいつも楽しいことです。セリフに頼るのではなく、ビジュアルがストーリーを語る一番のキーポイントになっていることが、日本の漫画の好きなところです。
漫画をつくるシステム、考え方、手順が、あなたが住んでいる国のものとは異なるかもしれません。そのことは意識しておいてください。日本では、漫画家に寄り添い、親身に作品へのアドバイスをしてくれる編集者の存在が大きいと感じています。
あとは、寒暖差のある阿蘇での暮らしに備えつつ、アーティストビレッジに入居し活動することを心待ちにしていただければと思います。
コアミックスが主催する「一点突破漫画賞」第8回で
入賞したMAGEさんの作品はこちら
試し読みhttps://smacmag.net/v/ittentoppa8/island-of-gods-by-mage/